医療法人社団 慈恵会 新須磨病院

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耳鼻咽喉科

ご家庭でできる料理・調理法の工夫

耳鼻咽喉科

言語聴覚士 東浦

2024/05/08
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 のどにすぐに流れてしまいやすい水分や、つまりやすいお餅やお団子はもちろん、パン、おまんじゅう、カステラのようにパサついて口やのどに張り付きやすいもの、炒飯やそぼろのようにポロポロしていたり、ひき肉やみじん切りのように細かくなった食べ物は、そのまま食べるとのどに残りやすかったりと危険です。水分でムセやすい場合、水分と具が混じるような料理も危険といえます。

 パンは牛乳などに軽く浸して食べたり、ご飯は軟飯やお粥にするとやわらかく食べやすくなります。食材をやわらかく調理したり、シチューやカレーのような料理の選択や、おかずにあんかけをかけるといった方法もあります。特に細かく散らばるような食べ物は、あんかけをかけてまとまりやすくすると、のどに残りにくくなります。

 このような工夫でもムセてしまうときは、食事をよりペースト状やゼリー状に近いものに変更したり、食事や水分にとろみ剤を使用します。形状を変えたり、とろみをつけることでのどに流れるスピードをゆっくりにしたり、口やのどで食べ物がバラバラになって残らないようにして、ムセや誤嚥を防ぎます。

 とろみ剤を使用する場合、とろみの強さは「薄い・中間・濃い」と大きく3段階にわかれます。薄いとろみはドレッシングや練乳のようなイメージ、中間とろみはとんかつソースのようなイメージ、濃いとろみはマヨネーズのようなイメージをもって頂ければ、それぞれの違いがわかりやすいかと思います。嚥下機能にあわせて、適切な食形態やとろみの強さを選ぶ必要がありますので、こちらも受診の際にご相談ください。

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