医療法人社団 慈恵会 新須磨病院

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耳鼻咽喉科

中耳炎とは ~慢性穿孔性中耳炎・真珠腫性中耳炎~

耳鼻咽喉科

李 佳奈

2024/04/06
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慢性穿孔性中耳炎

 慢性穿孔性中耳炎とは、鼓膜に穴があいている状態です。外耳道を通して中耳に汚い水が入ったり、風邪をひくなどで上咽頭(鼻の突き当り)より耳管経由で中耳に感染が波及し、耳漏(耳の穴から分泌物が出てくる)を繰り返します。鼓膜に穴があいているため音が伝わりにくく、さらに炎症を繰り返すと耳小骨(音を伝える中耳の骨)の動きが悪くなり、難聴が悪化します。
 難聴の改善には、手術が有効な場合があります。

真珠腫性中耳炎

 真珠性中耳炎とは、外耳道(耳の入り口である耳介から、耳の奥の鼓膜までを結ぶ通り道)の皮膚の一部が引き込まれるように中耳腔(鼓膜の奥の空間)に侵入して、そこに耳垢が溜まります。たまった耳垢に感染がおこると周囲の骨を溶かしていくため、中耳の周りにある内耳・脳・顔面神経との境界の骨が壊されてしまい、内耳障害(めまい・難聴・耳鳴り・吐き気)や顔面神経麻痺・髄膜炎などを引き起こす場合があります。
 この病気は早期の手術が必要となります。

手術について

 慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対して、鼓膜の穴を閉鎖する「鼓膜形成術」や、耳小骨の動きをよくする「鼓室形成術」をする場合があります。
 当院では全身麻酔にて手術をしており、1週間程度の入院が必要となります。鼓膜の穴を閉鎖する「鼓膜形成術」は状態によっては局所麻酔での日帰り手術が可能です。

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